TOP > blog > なめらかな扉
家具
2017/09/04

なめらかな扉

blog

スカンジナビアンリビングのショールームには、目を引くほどシンプルで美しいサイドボードがあります。東京ショールームでは壁に沿って、神戸ショールームでは室内の中央に、シーンの仕切りとして配置しています。


このキャビネットメーカーの名は、Bernh. Pedersen & Son(バンハード・ペダーセン)。
1902年に創業し、今でも全てのパーツを自社で作りブランドを守り続けるデンマークのメーカーです。オリジナルデザインを忠実に守るため、その技術と伝統、特殊な道具や機械もまた、今日に至るまで代々受け継がれながら丁寧に作り続けられています。歴史ある工房が作ってきた数ある製品の中でも、特に1950-70年代のJohannes Andersen(ヨハネス・アナセン)のデザインによるサイドボードは、今もビンテージ家具として世界中で高く評価されています。2015年よりBernh. Pedersen & Son では、彼がデザインした3つのコレクションに特化して復刻生産しています。ショールームに展示しているのは、1965年にデザインされたNo.142です。


なんといってもこのサイドボードの特徴は、細部に至るまで職人の手の行き届いた仕上げの美しさ。それが最も分かりやすく表れているのは、No.142の扉の仕様であるタンブールドアです。これは背面にパタパタと滑り込んでいく扉のこと。閉じた状態ではまるで一枚の板のように見えますが、薄くカットされた板をキャンバスの上に正確に美しく糊付けしているのです。


 

実際に触ってみて驚きました。閉じている状態ではその薄い板の切れ目を全く感じないのです。一見、扉を単に開閉するのかと思いました。それほどぴったりと重ね合わせているのです。そしてスライドする時の滑らかさは気持ちがいいほど!ギシギシと不快な音も立てず、まさに、スーッと滑り込みます。何度も何度も開け閉めしてしまいました。

 

この扉は、作業工程の中で最も時間がかかり、また同時に正確さが求められる箇所でもあります。少しのズレが扉の滑らかな開閉を妨げてしまいます。背面に滑らかに滑りこんでいくドアは、その美しさはもちろんのこと、開閉スペースを最小限に留めるという機能性も兼ね備えています。また、背面には美しい化粧板が使われているので、室内の仕切りとして配置することもできますね。

シンプルでその美しさに存在感のある、本当に素敵なキャビネットです。


デザイン:ヨハネス・アナセン

※内部のトレーと棚板はオプションで必要に応じたサイズをお選びいただくことができます(一部標準仕様で固定されています)。